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に乗り出してきているわけです。「21世紀はどこへ行きたいですか」というその第1位の答えは中国なんです。2番目はアジアなんです。今、第1位のアメリカは3位に下がって、パリその他のヨーロッパは10位以下に下ってしまうんですね、現在の世界各国からのアンケートでは。では、アジアというから日本が入っているかというと、日本だけ入らないんです。日本は、何をみに行けば日本なのか。それが外国の人たちにわからないみたいなんです。ですから、「日本」という答が入ってこないんです。
津田委員 まさにそのとおりで、九州に行っても北海道に行っても全部一緒ですからね。箱物さえぽんとつくって。そうではいけないということをしっかり知って欲しい。もっと世界に目を向けて欲しいですね。
鈴木委員長 ええ。だから、日本という国は観光に対してどういう姿勢をもっているのかということがよその国の人に伝わっていないのか、こっちがやってないのか、そこのところが今大きな問題になっていますね。
津田委員 観光というのは、運輸省の中の観光部ですからね。局になり、庁になっていって欲しいですね。
中坪委員 当方の協会では、まさに今そのことを、アジアにおける民俗芸能をやっております。きのう、おととい、総理大臣がシンガポールだとかベトナムに行ったときにまず打ち出したことは、日本政府が文化財の保護、活用。それから、ベトナムでは9,000万円かな、伝統芸能について日本政府がお金を出そうというような記事も載っていました。
なぜかというと、今アジアは、皆さんご承知のように急速な物すごい発展を遂げていまして、あらゆるところに、山の中にも建築用のクレーンが、林立しています。そうしますと、アジアというのは「マイノリティー」といって少数民族。マイノリティーの何百年と続いてきた芸能が、ある日突然、ブルドーザーによって破壊されて、そこがゴルフ場になっていく。だから、営々と築いてきた、いわゆる口承芸能だとか、口伝えに伝えていく昔物語をやっている人、それから民謡をやっている人、こういうのは全部切り捨て。
それで、どういうことが行われているかというと、観光客向けに特別にアレンジした振り付け。それもどういうことかというと、欧米から来たモダンダンスのテクニックをもった人たちが、例えばフィリピンもそうなんですね。今までやってきたものを全部否定して、衣装だけはフィリピンのものを着て、楽器なんかをみていても電気楽器を使ってやるだとか、要するに今までのものを全部否定する。アジアのものというのは、もともとリズムが絶対に西洋音楽に合わないんです。ドレミファソラシドではないんです。だから、そういうことが非常に多く行われて、かつては日本がそれをやったわけです。その反省に立って、今そういうことが急速に行われているので、私どものほうではそういう実態を調べようではないかということを今やり始めているところなんです。
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